第6話 ATの魅力(後編)
こんにちは!ケガによる後悔を一つでも多く防ぎたい傷害予防士ことAT 小野です!
さて、今回は、前回の記事を踏まえて現在の僕が思うATの魅力について綴っていこうと思います。
ちなみに前回のブログはこちら🔽
現在は当時の高校ATの立場と違い、対象者を高校生と限定することなく、子供から高齢者まで、老若男女、かつ競技者に限らず『目的を持った人』という対象として捉えています。
この『目的を持った』という点がポイントですね!
ここで言う目的を持つと言う意味は、
〇〇したい!っていう Want としての願望や欲求はちょっと異なります。
そこに、明確な 『なぜ?』(Why)があることが重要で、ここが明確にある人ほど目的遂行のための行動を選択しやすい。
例えば、『痩せたい』って言う言葉はよく聞きますが、中々行動に起こせないと言う話もあるあるですよね!
これは、先に述べたように、目的が明確にない状態と考えられます。
痩せる目的が特にないけど、痩せたいっていう謎の状況に陥っている状態。
自分が本当にどう思っているのか?
どうしたいのか?
なぜそうしたいのか?
ここだけでも明確に持つだけで、行動へのきっかけとしては十分過ぎるくらいありますね。
ところがそれがなければ、行動を起こしにくいだけでなく、仮に一時的に実践しても、その後の『継続』が困難になる。
継続ができないと、結果はついてきません。
なので、最初はまず意志を固めることが大切だと考えております。
そうしてから、次のステップとして
じゃぁ何をしたら良いかな?と言う具体的な行動内容への問いです。
その具体的に何を、どのくらい実行したら良いのか?
そうした具体的な話となったときに専門家の必要性が増すというもの。
ATとして、骨、筋肉、靭帯、腱、血管、神経、さまざまな基本原理を学んでいるものとして、相手が目的とするものが明確にある状況であれば、
その『目的達成のために必要な全ての準備』を指導することが可能です。
また、そのような準備のことを専門用語で『コンディショニング』って言います。
ATが得意とするのはここです!
つまり『コンディショニング指導』ですね!
このコンディショニングには、『目的達成のために必要な “ 全ての準備 " 』が入ってくるので、そのレパートリーは非常に多く、相手次第でその対応方法は十人十色。
選択の答えは人の数だけあるとも言える。
答えは一つではない。が当たり前の世界がコンディショニング指導です。
しかも、人々の体調(コンディション)というのは、365日、24時間一定・・・・『では、ありません』(ここも超重要!!)
昨日行った内容でも、翌日にも良い内容とは言えなくなる時があります。
逆に、昨日やらないほうが良かったことが、今日は良いことになることもある。
毎日、24時間状況が変われば、対処するコンディショニングが変わるのが、非常に難しい。
けれど、そこが『面白い』ポイントです!
現在の僕の心境としては、
ATとして活動していく中で、毎日変化していくコンディションに対して、毎日その場で状況判断して、対処を考えていくという、無限ループが何より面白いと思っています。
『同じことの繰り返しでは結果が出ない』
それに、同じことの繰り返しは単に飽きてきます。
自分も相手も。
心理学的には『ルーティンワーク』という考え方があり、一定の行動パターンをとることで、心理的に安定するという技法がありますね。
それはそれで良いと思います。
ただ、何でもかんでもルーティンワークにできるわけじゃないので、それこそ状況に応じて使い分ける位の気持ちの余裕も必要です。
常に変化するコンディションに対するチェックとしてルーティン化した評価により、客観的なコンディションチェックというのは有効でしょう。
これもまたATの行う、日々のコンディショニングチェックがそれにあたります。
パーソナル、グループ、チーム指導、何に対しても、
同じ指標を使って測定や評価を行い、その指標をベースに今の状態を把握することで、その日のコンディションを確認していく。
確認した内容に合わせて、必要なコンディショニング(目的達成に必要な全ての準備)していく。
時間や資源(モノ・カネ・ヒト)があるのであれば、全ての準備ができるけど、現実はそんなに甘くはない。
そうなると、限られた時間や資源の中から、ベストなものは何かを選択する必要が出てきます。
コンディショニングというのは概念が非常に広いので、どれを行っても悪くはないだろうと思う一方で、どれをどのくらい、どの順番で行うと『効率が良いのか?』という点においては、『適切な内容』というのがやはり存在しそうです。
この『適切な内容』を探る工程が、我々ATという専門家目線での楽しみではないかなって思います。
そしてその選んだ内容が、実際に相手に合ったものなのか検証し、結果として相手の反応を確認した際に、良いか悪いかみていく。
こうしたことを繰り返していくのがATのコンディショニング指導です。
こういったポイントが僕はやりがいを強く感じるポイントですね!
これを繰り返した先にあるのが、僕の理想としている状態『傷害(ケガ)予防』に繋がる。
コンディションが整った状態で、傷害予防できていれば、トレーニングや練習、鍛錬に励むことが可能です。
そうすれば、人々は成長することができる。
結果的にコンディショニング、傷害予防を通して『競技力・パフォーマンス向上』へと繋がる。
僕が掲げる傷害予防の先には、相手にとっての『成長(競技力・パフォーマンス向上)』がセットなんです!
そして、そんな傷害予防を専門とする人材こそが『AT(アスレティックトレーナー)』だと思っています。
かつては、高校AT普及に向けて動いておりましたが、高校生だけにAT普及するのでは勿体無いです。
ATは国民みんなに届けた方がいいと思うので。
【成長欲求】
人間の本能として、遺伝子レベルで組み込まれた『成長欲求』が存在します。
みんなに赤ちゃんの時があって、みんなが勝手に自分で立って、自分の足で歩こうとしてきた。
立ちなさい、歩きなさいなんて言われてもないのに。
赤ちゃんは、何度転んでも立ちあがろうとするし、歩こうとして、段々とバランスを取り出し、まっすぐ立てるようになり、ふらふらしていた足取りも、スタスタと安定した歩行へと成長していく。
こんな風に、人間には成長することへの無意識的な欲求が備わっている。
その成長へのサポート役、そして予防を念頭に捉えている点で、安心・安全なサポート役とも言えそうです。
子供が歩こうとしている時に、全てを手助けしていたら、自分の足で歩けなくなるのと一緒で、
時としてサポート役にもグッと堪える場面もあります。
何でもかんでもサポートすれば良いってもんじゃない。
本人の目的を理解して、その目的を達成するために必要なことをサポートすることが大切であり、ケガさせないというのは、ちょっと転んで痛めるぐらいは許容できないと返って相手のためにならない。
僕達ATが予防したい傷害(ケガ)というのは、のちの後遺症に繋がるだとか、命に危険を晒す可能性のある重症なもののリスクを減らしたいということ。
擦り傷を予防したいわけじゃない。
むしろちょっと転んで痛みを知ることが、本人の成長への近道ともなるから。
本当に防がないといけないこと、より本質的なものだけを捉えて、本当に危険なものだけを予防させる専門家。
そんな存在こそがAT(アスレティックトレーナー)だと僕は考えています。
こんな存在って、人々にとって重要で、必要な人材なんじゃないかって思うんです。
世にはATの方がたくさんいます。
僕はそのたくさんのATの方々が、もっと世間から脚光を浴びて良いんじゃないだろうかとずっと思っています。
こうして改めて文字にしてみて、自分で読み返し思うのは、
やっぱりATって最高だなということです。
同時に、勿体無いなと。
まだ世には全然知られていないから。
まだまだこのATの価値を届けきれていない今、やるべきことはシンプル。
さっさと届ける!
ですね!
引き続きコツコツ活動継続します。
良かったら、ATの価値に触れていただき、そのことをいろんな人にシェアしてもらいたいです。
予防概念が作る、安心・安全な世界ができたら良いなと思います。
僕は、心からそう思っています。
ここまで読んでくれたあなたとも、どこかでこの価値をお届けしたいです。
会える日を楽しみにしています♫
今回の投稿はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました!
引き続き、Onoブログよろしくお願い致します!
ではまた✋🏻
0コメント